海の帝王「九絵」
Q。九絵とはどんな魚?
A.スズキ目スズキ科ハタ亜科に属し、
大きいもので50キロにも達し、鰺、鯖などを食べる魚食性の魚。
(*当店では一番脂の乗った10〜20キロの九絵を主に使用)
産卵期は5〜7月で、雌性先熟の性転換を行います。
漁が少なく専門店は地元でも少数です。
Q.名前の由来は?
A.体の縞模様が「九つの絵に見える」「生涯で模様が九回変わる」
と言われることから、漢字で「九絵」と表記します。
また九州ではアラ、関東ではモロコとも呼ばれます。
Q.その味は?
A.旨味成分が多く白身魚にしては脂の乗りも豊富。
特に皮下の身は脂が乗りながらも味は淡泊で、
時に「クエ食うたら他の魚は食えん!」と評される程。
河豚と並んで「見かけは悪いが美味な魚」の代表です。
Q.旬はいつ?
A.ほぼ1年を通して漁獲され、特に大型になると季節で大きな差はなく年中美味しくいただけます。
主に鍋料理で食されるので「冬の魚」のイメージが強いですが、
産卵した後に食欲旺盛になる事から、魚としては「夏から秋」が旬とも評されます。
Q.美味しい食べ方は?
A.一番は「鍋」で、特に皮と身の間は脂が乗って絶品、またコラーゲンの多い目玉も2つしかない希少部位。
他にも脂が乗った縁側やアラは甘辛い煮付、淡泊で筋の少ない骨付近の身は生で刺身やてっさ風と、
部位によって色々な食べ方が可能で、捨てる所がありません。
写真左はウロコと皮をそいだ九絵と肝に胃袋。
どちらも珍味として前菜や一品に(右写真)使います。